第1章 総則(第1条・第2条)/証券取引法


(昭和二十三年四月十三日法律第25号)

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最終改正:平成一五年七月三〇日法律第132号

(最終改正までの未施行法令)
平成十二年五月三十一日法律第96号(未施行)
平成十五年五月三十日法律第54号(一部未施行)
平成十五年六月六日法律第67号(未施行)
 

   第1章 総則

第1条  この法律は、国民経済の適切な運営及び投資者の保護に資するため、有価証券の発行及び売買その他の取引を公正ならしめ、且つ、有価証券の流通を円滑ならしめることを目的とする。

第2条  この法律において「有価証券」とは、次に掲げるものをいう。
 国債証券
 地方債証券
 特別の法律により法人の発行する債券(次号及び第7号の2に掲げるものを除く。)
三の二  資産の流動化に関する法律(平成十年法律第105号)に規定する特定社債券
 社債券(相互会社の社債券を含む。以下同じ。)
 特別の法律により設立された法人の発行する出資証券(次号、第5号の3及び第7号の2に掲げるものを除く。)
五の二  協同組織金融機関の優先出資に関する法律(平成五年法律第44号。以下「優先出資法」という。)に規定する優先出資証券(第166条第6項において「優先出資証券」という。)又は優先出資引受権を表示する証書
五の三  資産の流動化に関する法律に規定する優先出資証券(単位未満優先出資証券を含む。以下同じ。)又は新優先出資引受権を表示する証券
 株券、新株引受権証書又は新株予約権証券
 投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第198号)に規定する投資信託又は外国投資信託の受益証券
七の二  投資信託及び投資法人に関する法律に規定する投資証券若しくは投資法人債券又は外国投資証券
七の三  貸付信託の受益証券
七の四  資産の流動化に関する法律に規定する特定目的信託の受益証券
 法人が事業に必要な資金を調達するために発行する約束手形のうち、内閣府令で定めるもの
 外国又は外国法人の発行する証券又は証書で第1号から第6号まで又は前3号の証券又は証書の性質を有するもの
 外国法人の発行する証券又は証書で銀行業を営む者その他の金銭の貸付けを業として行う者の貸付債権を信託する信託の受益権又はこれに類する権利を表示するもののうち、内閣府令で定めるもの
十の二  前各号、次号若しくは第11号に掲げる証券若しくは証書又は次項の規定により有価証券とみなされる同項各号に掲げる権利に係る第19項又は第23項各号に規定する権利(当該権利を表示する証券又は証書に係る第19項又は第23項各号に規定する権利を含む。以下「オプション」という。)を表示する証券又は証書
十の三  前各号に掲げる証券又は証書の預託を受けた者が当該証券又は証書の発行された国以外の国において発行する証券又は証書で、当該預託を受けた証券又は証書に係る権利を表示するもの
十一  前各号に掲げるもののほか、流通性その他の事情を勘案し、公益又は投資者の保護を確保することが必要と認められるものとして政令で定める証券又は証書
○2  前項第1号から第10号までに掲げる有価証券及び内閣府令で定める有価証券に表示されるべき権利は、これについて当該有価証券が発行されていない場合においても、これを当該有価証券とみなし、次に掲げる権利は、証券又は証書に表示されるべき権利以外の権利であつても有価証券とみなして、この法律を適用する。
 銀行、信託会社その他政令で定める者の貸付債権を信託する信託の受益権のうち、政令で定めるもの
 外国法人に対する権利で前号の権利の性質を有するもの
 前2号に掲げるもののほか、流通の状況が前項の有価証券に準ずるものと認められ、かつ、同項の有価証券と同様の経済的性質を有することその他の事情を勘案し、公益又は投資者保護のため必要かつ適当と認められるものとして政令で定める金銭債権
○3  この法律において、「有価証券の募集」とは、新たに発行される有価証券の取得の申込みの勧誘(これに類するものとして内閣府令で定めるものを含む。以下同じ。)のうち次に掲げる場合に該当するものをいい、「有価証券の私募」とは、新たに発行される有価証券の取得の申込みの勧誘であつて有価証券の募集に該当しないものをいう。
 多数の者を相手方として行う場合として政令で定める場合(有価証券に対する投資に係る専門的知識及び経験を有する者として内閣府令で定める者(以下「適格機関投資家」という。)のみを相手方とする場合を除く。)
 前号に掲げる場合のほか、次に掲げる場合のいずれにも該当しない場合
 適格機関投資家のみを相手方として行う場合で、当該有価証券がその取得者から適格機関投資家以外の者に譲渡されるおそれが少ないものとして政令で定める場合
 前号の政令で定める場合及びイに掲げる場合以外の場合(政令で定める要件に該当する場合を除く。)で、当該有価証券がその取得者から多数の者に譲渡されるおそれが少ないものとして政令で定める場合
○4  この法律において「有価証券の売出し」とは、既に発行された有価証券の売付けの申込み又はその買付けの申込みの勧誘のうち、均一の条件で、多数の者を相手方として行う場合として政令で定める場合に該当するものをいう。
○5  この法律において、「発行者」とは、有価証券を発行し、又は発行しようとする者(内閣府令で定める有価証券については、内閣府令で定める者)をいうものとし、証券又は証書に表示されるべき権利以外の権利で第2項の規定により有価証券とみなされるものについては、権利の種類ごとに内閣府令で定める者が内閣府令で定める時に当該権利を有価証券として発行するものとみなす。
○6  この法律において「引受人」とは、有価証券の募集若しくは売出し又は私募に際し、次の各号のいずれかを行う者をいう。
 当該有価証券を取得させることを目的として当該有価証券の全部又は一部を取得すること。
 当該有価証券の全部又は一部につき他にこれを取得する者がない場合にその残部を取得することを内容とする契約をすること。
○7  この法律において「有価証券届出書」とは、第5条第1項の規定による届出書及び同条第5項の規定によりこれに添付する書類並びに第7条、第9条第1項又は第10条第1項の規定による訂正届出書をいう。
○8  この法律において「証券業」とは、銀行、優先出資法第2条第1項に規定する協同組織金融機関(以下「協同組織金融機関」という。)、信託会社その他政令で定める金融機関以外の者が次に掲げる行為のいずれかを行う営業をいう。
 有価証券の売買(有価証券先渡取引を除く。以下この項において同じ。)、有価証券指数等先物取引、有価証券オプション取引又は外国市場証券先物取引(有価証券の売買にあつては、第7号に掲げるものを除く。)
 有価証券の売買、有価証券指数等先物取引、有価証券オプション取引又は外国市場証券先物取引の媒介、取次ぎ(有価証券等清算取次ぎを除く。)又は代理(有価証券の売買の媒介、取次ぎ又は代理にあつては、第7号に掲げるものを除く。)
 次に掲げる取引の委託の媒介、取次ぎ又は代理
 取引所有価証券市場における有価証券の売買、有価証券指数等先物取引又は有価証券オプション取引
 外国有価証券市場(取引所有価証券市場に類似する市場で外国に所在するものをいう。以下同じ。)における有価証券の売買又は外国市場証券先物取引
三の二  有価証券先渡取引、有価証券店頭指数等先渡取引、有価証券店頭オプション取引若しくは有価証券店頭指数等スワップ取引(以下「有価証券店頭デリバティブ取引」という。)又はこれらの取引の媒介、取次ぎ(有価証券等清算取次ぎを除く。)若しくは代理(以下「有価証券店頭デリバティブ取引等」という。)
三の三  有価証券等清算取次ぎ
 有価証券の引受け(有価証券の募集若しくは売出し又は私募に際し、第6項各号のいずれかを行うことをいう。)
 有価証券の売出し
 有価証券の募集若しくは売出しの取扱い又は私募の取扱い
 有価証券の売買又はその媒介、取次ぎ若しくは代理であつて、電子情報処理組織を使用して、同時に多数の者を一方の当事者又は各当事者として次に掲げる売買価格の決定方法又はこれに類似する方法により行うもの
 証券取引所に上場されている有価証券について、当該証券取引所が開設する取引所有価証券市場における当該有価証券の売買価格を用いる方法
 第75条第1項の規定により登録を受けた有価証券について、当該登録を行う証券業協会が公表する当該有価証券の売買価格を用いる方法
 顧客の間の交渉に基づく価格を用いる方法
 イからハまでに掲げるもののほか、内閣府令で定める方法
○9  この法律において「証券会社」とは、第28条の規定により内閣総理大臣の登録を受けた株式会社をいう。
○10  この法律において「目論見書」とは、有価証券の募集若しくは売出し(第4条第1項第2号に掲げるものを除く。)又は同条第2項に規定する適格機関投資家向け証券の一般投資者向け勧誘(有価証券の売出しに該当するものを除く。)のためにその相手方に提供する当該有価証券の発行者の事業その他の内閣府令で定める事項に関する説明を記載した文書をいう。
○11  この法律において「証券業協会」とは、第4章の規定に基づいて設立された者をいう。
○12  この法律において「有価証券市場」とは、有価証券の売買、有価証券指数等先物取引又は有価証券オプション取引(以下「有価証券の売買等」という。)を行う市場をいう。
○13  この法律において「証券会員制法人」とは、有価証券市場の開設を目的として第5章第2節第一款の規定に基づいて設立された会員組織の社団をいう。
○14  この法律において「証券取引所」とは、第80条第1項の規定により内閣総理大臣の免許を受けて有価証券市場を開設する証券会員制法人又は株式会社をいう。
○15  この法律において「取引所有価証券市場」とは、証券取引所の開設する有価証券市場をいう。
○16  この法律において「取引参加者」とは、第107条の2第1項又は第107条の3第1項の規定による取引資格に基づき、取引所有価証券市場における有価証券の売買等に参加できる者をいう。
○17  この法律において「有価証券先物取引」とは、有価証券市場において、売買の当事者が有価証券市場を開設する者の定める基準及び方法に従い、将来の一定の時期において有価証券(政令で定めるものを除く。以下この項及び第19項第1号において同じ。)及びその対価の授受を約する売買であつて、当該売買の目的となつている有価証券の転売又は買戻しをしたときは差金の授受によつて決済することができる取引をいう。
○18  この法律において「有価証券指数等先物取引」とは、有価証券市場において、有価証券市場を開設する者の定める基準及び方法に従い、当事者があらかじめ有価証券指数(株券その他内閣府令で定める有価証券について、その種類に応じて多数の銘柄の価格の水準を総合的に表した株価指数その他の指数で有価証券市場を開設する者の指定するものをいう。以下同じ。)として約定する数値(以下「約定指数」という。)又は有価証券(株券その他内閣府令で定める有価証券のうち有価証券市場を開設する者の指定するものに限る。)の価格として約定する数値(以下「約定数値」という。)と将来の一定の時期における現実の当該有価証券指数の数値(以下「現実指数」という。)又は現実の当該有価証券の価格の数値(以下「現実数値」という。)の差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引をいう。
○19  この法律において「有価証券オプション取引」とは、有価証券市場において、有価証券市場を開設する者の定める基準及び方法に従い、当事者の一方の意思表示により当事者間において次に掲げる取引を成立させることができる権利を相手方が当事者の一方に付与し、当事者の一方がこれに対して対価を支払うことを約する取引をいう。
 有価証券の売買
 有価証券指数等先物取引(これに準ずる取引で有価証券市場を開設する者の定めるものを含む。)
○20  この法律において「外国市場証券先物取引」とは、外国有価証券市場において行われる取引であつて、有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引と類似の取引をいう。
○21  この法律において「有価証券先渡取引」とは、売買の当事者が有価証券市場及び外国有価証券市場によらないで、将来の一定の時期において有価証券及びその対価の授受を約する売買であつて、当該売買の目的となつている有価証券の売戻し又は買戻しその他政令で定める行為をしたときは差金の授受によつて決済することができる取引をいう。
○22  この法律において「有価証券店頭指数等先渡取引」とは、有価証券市場及び外国有価証券市場によらないで、当事者があらかじめ有価証券店頭指数(二以上の有価証券の価格に基づき当事者間で取り決めた方法により算出される指数をいう。以下同じ。)として約定する数値(以下「店頭約定指数」という。)若しくは有価証券の価格として約定する数値(以下「店頭約定数値」という。)と将来の一定の時期における現実の当該有価証券店頭指数の数値(以下「店頭現実指数」という。)若しくは現実の当該有価証券の価格の数値(以下「店頭現実数値」という。)の差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引又はこれらに類似する取引をいう。
○23  この法律において「有価証券店頭オプション取引」とは、次に掲げる取引又はこれらに類似する取引をいう。
 有価証券市場及び外国有価証券市場によらないで、当事者の一方の意思表示により当事者間において次に掲げる取引を成立させることができる権利を相手方が当事者の一方に付与し、当事者の一方がこれに対して対価を支払うことを約する取引
 有価証券の売買
 有価証券店頭指数等先渡取引
 有価証券店頭指数等スワップ取引
 有価証券市場及び外国有価証券市場によらないで、当事者の一方の意思表示により当事者間において当該意思表示を行う場合の有価証券店頭指数又は有価証券の価格としてあらかじめ約定する数値と現に当該意思表示を行つた時期における現実の当該有価証券店頭指数又は当該有価証券の価格の数値の差に基づいて算出される金銭を授受することとなる取引を成立させることができる権利を相手方が当事者の一方に付与し、当事者の一方がこれに対して対価を支払うことを約する取引
○24  この法律において「有価証券店頭指数等スワップ取引」とは、有価証券市場及び外国有価証券市場によらないで、当事者が元本として定めた金額について当事者の一方が相手方と取り決めた有価証券店頭指数の数値若しくは有価証券の価格の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払い、相手方が当事者の一方と取り決めた金利若しくは通貨の価格、有価証券店頭指数の数値若しくは有価証券の価格の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払うことを相互に約する取引又はこれらに類似する取引をいう。
○25  この法律において「有価証券等清算取次ぎ」とは、証券会社、外国証券会社(外国証券業者に関する法律(昭和四十六年法律第5号)第2条第2号に規定する外国証券会社をいう。以下同じ。)又は登録金融機関(第65条の2第3項に規定する登録金融機関をいう。以下第64条の7第5項までにおいて同じ。)が証券取引清算機関の業務方法書の定めるところにより顧客の委託を受けてその計算において行う対象取引(次項に規定する「対象取引」をいう。以下この項において同じ。)であつて、対象取引に基づく債務を当該証券取引清算機関に引き受けさせることを条件とし、かつ、次に掲げる要件のいずれかに該当するものをいう。
 当該顧客が当該証券会社、外国証券会社又は登録金融機関を代理して成立させるものであること。
 当該顧客がその委託に際しあらかじめ当該対象取引に係る相手方その他内閣府令で定める事項を特定するものであること。
○26  この法律において「有価証券債務引受業」とは、証券会社、外国証券会社、登録金融機関又は証券金融会社(以下この項において「証券会社等」という。)を相手方として、証券会社等が行う対象取引(有価証券の売買等、外国市場証券先物取引、有価証券店頭デリバティブ取引その他政令で定める取引をいう。)に基づく債務の引受けを行う営業をいう。
○27  この法律において「証券取引清算機関」とは、第156条の2又は第156条の19の規定により内閣総理大臣の免許又は承認を受けた者をいう。
○28  この法律において「証券金融会社」とは、第156条の24の規定により内閣総理大臣の免許を受けた者をいう。

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