第1節 保険契約の包括移転(第135条―第141条)/保険業法


(平成七年六月七日法律第105号)

金融・保険に戻る
法令ユビキタスに戻る


最終改正:平成一五年八月一日法律第134号

(最終改正までの未施行法令)
平成十四年六月十二日法律第65号(未施行)
平成十五年五月三十日法律第54号(未施行)
平成十五年八月一日法律第134号(未施行)
 

  保険業法(昭和十四年法律第41号)の全部を改正する。


    第1節 保険契約の包括移転

(保険契約の包括移転)
第135条  保険会社は、この法律の定めるところに従い、他の保険会社(外国保険会社等を含む。以下この項において同じ。)との契約により保険契約を当該他の保険会社(以下この節において「移転先会社」という。)に移転することができる。
 保険契約の移転は、責任準備金の算出の基礎が同一である保険契約(第137条第1項の公告の時において既に保険事故が発生している保険契約(当該保険事故に係る保険金の支払により消滅することとなるものに限る。)その他の政令で定める保険契約を除く。)の全部を包括してしなければならない。
 第1項の契約には、保険契約の移転とともにする保険会社の財産の移転に関する事項を定めなければならない。この場合には、保険契約の移転をしようとする保険会社(以下この節において「移転会社」という。)は、同項の契約により移転するものとされる保険契約に係る保険契約者(以下この節において「移転対象契約者」という。)以外の当該移転会社の債権者の利益を保護するために必要と認められる財産を留保しなければならない。
 移転会社は、第1項の契約において、当該契約により移転するものとされる保険契約について、契約条項の軽微な変更で保険契約者の不利益とならないものを定めることができる。

(保険契約の移転の決議)
第136条  前条第1項の保険契約の移転をするには、移転会社及び移転先会社(外国保険会社等を除く。)において株主総会又は社員総会(総代会を設けているときは、総代会)(以下この章、次章及び第10章において「株主総会等」という。)の決議を必要とする。
 前項の場合には、商法第343条(定款変更の決議の方法)に定める決議又は第62条第2項に定める決議によらなければならない。
 移転会社及び移転先会社は、第1項の決議をする場合には、商法第232条第1項(招集の通知)(第41条及び第49条において準用する場合を含む。)の規定による通知において、前条第1項の契約の要旨を示さなければならない。

(保険契約の移転に係る書類の備置き等)
第136条の2  移転会社の取締役(委員会等設置会社等にあっては、執行役)は、前条第1項の株主総会等の会日の二週間前から次条第2項の規定により同条第1項の公告に付記した期間の最終日まで、第135条第1項の契約に係る契約書その他の内閣府令で定める書類を各営業所又は各事務所に備え置かなければならない。
 移転会社の株主又は保険契約者は、その営業時間又は事業時間内に限り、前項の書類の閲覧を求め、又は移転会社の定める費用を支払ってその謄本若しくは抄本の交付を求めることができる。

(保険契約の移転の公告及び異議申立て)
第137条  移転会社は、第136条第1項の決議をした日から二週間以内に、第135条第1項の契約の要旨並びに移転会社及び移転先会社の貸借対照表(外国保険会社等の場合にあっては、日本における保険業の貸借対照表)その他内閣府令で定める事項を公告しなければならない。
 前項の公告には、移転対象契約者で異議がある者は、一定の期間内に異議を述べるべき旨を付記しなければならない。
 前項の期間は、一月を下ってはならない。
 第2項の期間内に異議を述べた移転対象契約者の数が移転対象契約者の総数の五分の一を超え、かつ、当該異議を述べた移転対象契約者の保険契約に係る債権(当該保険契約について、第1項の公告の時において既に生じている保険金請求権等(第17条第2項に規定する保険金請求権等をいう。)がある場合には、当該保険金請求権等を除く。)の額に相当する金額として内閣府令で定める金額が移転対象契約者の当該金額の総額の五分の一を超えるときは、保険契約の移転をしてはならない。
 第2項の期間内に異議を述べた移転対象契約者の数又はその者の前項の内閣府令で定める金額が、同項に定める割合を超えないときは、当該移転対象契約者全員が当該保険契約の移転を承認したものとみなす。

(保険契約の締結の停止)
第138条  移転会社は、第136条第1項の決議があった時から保険契約の移転をし、又はしないこととなった時まで、その移転をしようとする保険契約と同種の保険契約を締結してはならない。

(保険契約の移転の認可)
第139条  保険契約の移転は、内閣総理大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
 内閣総理大臣は、前項の認可の申請があったときは、次に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。
 当該保険契約の移転が、保険契約者等の保護に照らして、適当なものであること。
 移転先会社が、当該保険契約の移転を受けた後に、その業務を的確、公正かつ効率的に遂行する見込みが確実であること。
 移転対象契約者以外の移転会社の債権者の利益を不当に害するおそれがないものであること。

(保険契約の移転の公告等)
第140条  移転会社は、保険契約の移転後、遅滞なく、保険契約の移転をしたこと及び内閣府令で定める事項を公告しなければならない。保険契約の移転をしないこととなったときも、同様とする。
 移転先会社は、保険契約の移転を受けたときは、当該保険契約の移転後三月以内に、当該保険契約の移転に係る保険契約者に対し、その旨(第135条第1項の契約において、当該保険契約の移転に係る保険契約について同条第4項に規定する軽微な変更を定めたときは、保険契約の移転を受けたこと及び当該軽微な変更の内容)を通知しなければならない。
 移転会社が保険契約者に対して貸付金その他の債権を有しており、かつ、当該債権が第135条第1項の契約により保険契約とともに移転先会社に移転することとされている場合において、第1項前段の規定による公告がされたときは、当該保険契約者に対して民法第467条(指名債権の譲渡の対抗要件)の規定による確定日付のある証書による通知があったものとみなす。この場合においては、当該公告の日付をもって確定日付とする。

(保険契約の移転による入社)
第141条  保険契約の移転がされた場合において、移転先会社が相互会社であるときは、当該保険契約の移転に係る移転対象契約者は、当該相互会社に入社する。ただし、移転先会社の定款において当該保険契約の移転に係る保険契約と同種の保険契約に係る保険契約者が社員とされていない場合は、この限りでない。

保険業法に戻る
金融・保険に戻る
法令ユビキタスに戻る

第1節 保険契約の包括移転(第135条―第141条)/保険業法