第2節 預金保険機構の業務の特例等(第18条―第35条)/金融機関等の組織再編成の促進に関する特別措置法


(平成十四年十二月十八日法律第190号)

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最終改正:平成一四年一二月一三日法律第155号


    第2節 預金保険機構の業務の特例等

(預金保険機構の業務の特例)
第18条  機構は、預金保険法(昭和四十六年法律第34号)第34条に規定する業務のほか、第1条の目的を達成するため、同法附則第7条第1項第1号に規定する協定銀行(以下「協定銀行」という。)と、経営基盤強化に係る金融機関等の自己資本充実のための業務の委託に関する協定(以下「協定」という。)を締結し、及び当該協定を実施するための次の業務を行うことができる。
 協定銀行に対し、第27条第1項の規定による貸付け又は債務の保証を行うこと。
 協定銀行に対し、第28条の規定による損失の補てんを行うこと。
 第29条第2項の規定に基づき協定銀行から納付される金銭の収納を行うこと。
 前3号の業務に附帯する業務を行うこと。
 前項に規定する「経営基盤強化に係る金融機関等の自己資本充実のための業務」とは、次に掲げる業務をいう。
 認定経営基盤強化計画に従い組織再編成金融機関等が発行する優先株式等の引受けを行うこと。
 認定経営基盤強化計画に従い組織再編成金融機関等に対する劣後特約付金銭消費貸借による貸付けを行うこと。
 第21条第4項の規定による決定に基づき、協同組織中央金融機関が前条第2項の経営基盤強化計画に従い取得した優先出資(当該優先出資について分割された優先出資を含む。)又は貸付債権(以下この号において「取得優先出資等」という。)のみを信託する信託の受益権又は資産の流動化に関する法律(平成十年法律第105号)第2条第5項に規定する優先出資若しくは同条第7項に規定する特定社債(取得優先出資等又は取得優先出資等を信託する信託の受益権のみを取得する特定資産(同条第1項に規定する特定資産をいう。)として定める資産流動化計画(同条第4項に規定する資産流動化計画をいう。)に従い発行されるものに限る。)であって政令で定めるもの(以下「信託受益権等」という。)の買取りを行うこと。
 第1号の規定による引受けにより取得した優先株式等の譲渡その他の処分を行うこと。
 第2号の規定による貸付けにより取得した貸付債権の譲渡その他の処分を行うこと。
 第3号の規定による買取りにより取得した信託受益権等の譲渡その他の処分を行うこと。
 前各号の業務に附帯する業務を行うこと。

(協定)
第19条  協定は、次に掲げる事項を含むものでなければならない。
 協定銀行は、認定経営基盤強化計画に従い優先株式等の引受け等を行うこと。
 協定銀行は、第21条第4項の規定による決定に基づく信託受益権等の買取りを行うこと。
 協定銀行は、第27条第1項の規定による債務の保証の対象となる資金の借入れに関する契約の締結をしようとするときは、機構に対し、当該締結をしようとする契約の内容についての承認を申請し、その承認を受けること。
 協定銀行は、第1号の規定による優先株式等の引受け等を行ったときは、速やかに、その内容を機構に報告すること。
 協定銀行は、第2号の規定による信託受益権等の買取りを行ったときは、速やかに、その内容を機構に報告すること。
 協定銀行は、取得した優先株式等、貸付債権又は信託受益権等について、できる限り早期に譲渡その他の処分を行うよう努めること。
 協定銀行は、取得した優先株式等、貸付債権又は信託受益権等について譲渡その他の処分を行おうとするときは、機構に対し、当該処分を行うことについての承認を申請し、その承認を受けること。
 協定銀行は、前号の規定による承認を受けて同号の処分を行ったときは、速やかに、その内容を機構に報告すること。
 協定銀行は、協定の定めによる業務に係る経理については、その他の経理と区分し、特別の勘定を設けて整理すること。
 機構は、協定を締結したときは、直ちに、その協定の内容を内閣総理大臣及び財務大臣に報告しなければならない。

(協定銀行への機構からの通知等)
第20条  機構は、第6条第5項(第7条第4項において準用する場合を含む。)の規定による通知を受けたときは、その旨を協定銀行に通知しなければならない。
 機構は、協定銀行から前条第1項第4号の規定による報告を受けたときは、直ちに、その報告の内容を主務大臣及び財務大臣に報告しなければならない。

(信託受益権等の買取りの決定)
第21条  機構は、協同組織中央金融機関から平成二十年三月三十一日までに信託受益権等の買取りの申込みを受けたときは、主務大臣に対し、当該申込みに係る信託受益権等の買取りを行うかどうかの決定を求めなければならない。
 協同組織中央金融機関が前項の申込みを行う場合には、当該協同組織中央金融機関は、当該信託受益権等に係る協同組織金融機関(当該信託受益権等に係る優先出資の発行者又は貸付債権の債務者である協同組織金融機関をいう。以下この条、次条及び第25条において同じ。)の経営基盤強化の実施についての指導に関する計画(以下「経営基盤強化指導計画」という。)を作成し、主務省令で定めるところにより、主務大臣に対し、機構を通じて、提出しなければならない。
 経営基盤強化指導計画は、次の事項を含むものでなければならない。
 当該信託受益権等に係る協同組織金融機関が経営基盤強化を実施するために協同組織中央金融機関が行う指導の実施期間及び指導の内容
 協同組織中央金融機関が第17条第2項の規定により当該信託受益権等に係る協同組織金融機関から提出を受けた経営基盤強化計画の内容
 その他主務省令で定める事項
 主務大臣は、次の各号のいずれにも適合すると認めるときは、財務大臣の同意を得て、第1項の申込みに係る信託受益権等の買取りを行うべき旨の決定をするものとする。
 協同組織中央金融機関が第17条第2項の規定により当該信託受益権等に係る協同組織金融機関から提出を受けた経営基盤強化計画が第5条第1号、第3号、第4号及び第5号の要件のいずれにも適合するものであること。
 経営基盤強化指導計画の履行を通じて、当該信託受益権等に係る協同組織金融機関によりその経営基盤強化計画が円滑かつ確実に実施されること。
 当該信託受益権等に係る協同組織中央金融機関の優先出資又は貸付債権の取得が当該信託受益権等に係る協同組織金融機関の組織再編成の実施のために必要な範囲を超えないことその他の主務大臣及び財務大臣が定めて公表する基準に適合して行われたものであること。
 当該信託受益権等に係る協同組織金融機関の組織再編成が他の協同組織金融機関への事業の一部の譲渡又は他の協同組織金融機関からの事業の一部の譲受けであった場合にあっては、当該他の協同組織金融機関が第5条第4号の区分に該当していたものであること。
 第6条第3項及び第5項の規定は、主務大臣が前項の決定を行う場合に準用する。
 前条第1項の規定は機構が前項において準用する第6条第5項の規定による通知を受けた場合について、前条第2項の規定は機構が第19条第1項第5号の規定による報告を受けた場合について、それぞれ準用する。

(経営基盤強化指導計画の公表)
第22条  主務大臣が前条第4項の決定をしたときは、主務省令で定めるところにより、同条第2項の規定により提出を受けた経営基盤強化指導計画を公表するものとする。ただし、協定銀行が取得する信託受益権等に係る経営基盤強化指導計画を提出した協同組織中央金融機関又は当該信託受益権等に係る協同組織金融機関(以下この条において「協同組織中央金融機関等」という。)が業務を行っている地域の信用秩序を損なうおそれのある事項、当該協同組織中央金融機関等の預金者その他の取引者の秘密を害するおそれのある事項及び当該協同組織中央金融機関等の業務の遂行に不当な不利益を与えるおそれのある事項については、この限りでない。

(経営基盤強化指導計画の履行を確保するための監督上の措置)
第23条  協定銀行が協定の定めにより取得した信託受益権等の全部につき処分をし、又はその消却若しくは償還を受けるまでの間、当該信託受益権等に係る経営基盤強化指導計画を提出した協同組織中央金融機関は、当該経営基盤強化指導計画の履行状況について、主務省令で定めるところにより、主務大臣に対し、報告を行わなければならない。
 前条の規定は、主務大臣が前項の報告を受けた場合に準用する。

第24条  主務大臣は、協定銀行が協定の定めにより取得した信託受益権等の全部につき処分をし、又はその消却若しくは償還を受けるまでの間、当該信託受益権等に係る経営基盤強化指導計画の履行状況に照らして必要があると認めるときは、当該経営基盤強化指導計画の履行を確保するため、当該経営基盤強化指導計画を提出した協同組織中央金融機関に対し、当該経営基盤強化指導計画の履行状況に関し参考となるべき報告又は資料の提出、当該経営基盤強化指導計画の変更その他の監督上必要な措置を命ずることができる。

(経営基盤強化指導計画の実施期間が終了した後の措置)
第25条  経営基盤強化指導計画の実施期間が終了した場合において、協定銀行が協定の定めにより取得した信託受益権等の全部につき処分をし、又はその消却若しくは償還を受けていない場合には、主務大臣は、当該経営基盤強化指導計画を提出した協同組織中央金融機関に対し、主務省令で定めるところにより、当該信託受益権等に係る協同組織金融機関に対する経営指導計画を作成し、提出することを求めることができる。
 経営指導計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
 経営指導計画の期間(五年を超えないものに限る。)
 当該信託受益権等に係る協同組織金融機関に対する指導の内容
 その他主務省令で定める事項
 第1項の規定は、経営指導計画の期間が終了した場合に準用する。
 第22条の規定は主務大臣が第1項(前項において準用する場合を含む。)の規定により経営指導計画の提出を受けた場合について、第23条の規定は経営指導計画の履行状況について、前条の規定は経営指導計画について、それぞれ準用する。

(優先株式等の処分)
第26条  機構は、第19条第1項第7号に規定する処分に係る同号の申請の承認をするときは、内閣総理大臣及び財務大臣の承認を受けなければならない。
 機構は、第19条第1項第8号の規定による報告を受けたときは、直ちに、その報告の内容を内閣総理大臣及び財務大臣に報告しなければならない。

(資金の貸付け及び債務の保証)
第27条  機構は、協定銀行から協定の定めによる優先株式等の引受け等又は信託受益権等の買取りのために必要とする資金その他の協定の定めによる業務の円滑な実施のために必要とする資金について、その資金の貸付け又は協定銀行によるその資金の借入れに係る債務の保証の申込みを受けた場合において、必要があると認めるときは、当該貸付け又は債務の保証を行うことができる。
 機構は、前項の規定により協定銀行との間で同項の貸付け又は債務の保証に係る契約を締結したときは、直ちに、その契約の内容を内閣総理大臣及び財務大臣に報告しなければならない。

(損失の補てん)
第28条  機構は、協定銀行に対し、協定の定めによる業務の実施により協定銀行に生じた損失の額として政令で定めるところにより計算した金額の範囲内において、当該損失の補てんを行うことができる。

(利益の納付及び収納)
第29条  機構は、協定において、協定銀行に協定の定めによる業務により生じた利益の額として政令で定めるところにより計算した額があるときは、毎事業年度、当該利益の額に相当する金額を機構に納付すべき旨を定めなければならない。
 機構は、前項の規定に基づき協定銀行から納付される金銭を収納することができる。

(報告の徴求)
第30条  機構は、第18条第1項の規定による業務(以下「金融機関等経営基盤強化業務」という。)を行うため必要があるときは、協定銀行に対し、協定の実施又は財務の状況に関し報告を求めることができる。

(区分経理)
第31条  機構は、金融機関等経営基盤強化業務に係る経理については、その他の経理と区分し、特別の勘定(以下「金融機関等経営基盤強化勘定」という。)を設けて整理しなければならない。

(借入金及び預金保険機構債券)
第32条  機構は、金融機関等経営基盤強化業務を行うため必要があると認めるときは、政令で定める金額の範囲内において、内閣総理大臣及び財務大臣の認可を受けて、日本銀行、金融機関等その他の者から資金の借入れ(借換えを含む。)をし、又は預金保険機構債券(以下この条及び次条において「債券」という。)の発行(債券の借換えのための発行を含む。)をすることができる。
 日本銀行は、日本銀行法(平成九年法律第89号)第43条第1項の規定にかかわらず、機構に対し、前項の資金の貸付けをすることができる。
 農林中央金庫は、農林中央金庫法第54条第3項の規定にかかわらず、機構に対し、同項の規定による農林水産大臣及び内閣総理大臣の認可を受けないで、第1項の資金の貸付けをすることができる。
 第1項の規定により発行される債券については、これを預金保険法第42条第1項の規定により発行される債券とみなして、同条第5項から第9項までの規定を適用する。

(政府保証)
第33条  政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律(昭和二十一年法律第24号)第3条の規定にかかわらず、国会の議決を経た金額の範囲内において、機構の前条第1項の借入れ又は債券に係る債務の保証をすることができる。

(金融機関等経営基盤強化勘定の廃止)
第34条  機構は、金融機関等経営基盤強化業務の終了の日として政令で定める日において、金融機関等経営基盤強化勘定を廃止するものとする。
 機構は、金融機関等経営基盤強化勘定の廃止の際、金融機関等経営基盤強化勘定に残余があるときは、当該残余の額を国庫に納付しなければならない。

(内閣府令・財務省令への委任)
第35条  この節に定めるもののほか、機構の金融機関等経営基盤強化業務の実施に関し必要な事項は、内閣府令・財務省令で定める。

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