第5章 破綻した金融機関の業務承継(第27条―第35条)/金融機能の再生のための緊急措置に関する法律


(平成十年十月十六日法律第132号)

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最終改正:平成一五年四月九日法律第28号


   第5章 破綻した金融機関の業務承継

(承継銀行の設立の決定)
第27条  内閣総理大臣は、平成十三年三月三十一日までを限り、被管理金融機関が第8条第1項第2号に掲げる要件に該当し、かつ、当該被管理金融機関の業務承継(承継銀行が営業の譲受け等により業務を引き継ぎ、かつ、その業務を暫定的に維持継続することをいう。以下同じ。)のため承継銀行を活用する必要があると認めるときは、次に掲げる決定を行うことができる。
 機構が当該被管理金融機関から業務を引き継ぐため営業の譲受け等を行う承継銀行を子会社として設立し、当該承継銀行が当該営業の譲受け等を行うべき旨の決定
 承継銀行が当該被管理金融機関から業務を引き継ぐため営業の譲受け等(前号に規定する営業の譲受け等を除く。)を行うべき旨の決定
 内閣総理大臣は、必要があると認めるときは、前項の決定を取り消し、又は変更する決定を行うことができる。
 金融整理管財人は、必要があると認めるときは、内閣総理大臣に前2項の規定による決定を行うことを求めることができる。

(被管理金融機関の資産の判定)
第28条  機構は、前条第1項又は第2項の規定による同条第1項各号に掲げる決定があったときは、内閣総理大臣に対し、当該被管理金融機関の貸出債権その他の資産の内容を審査し、承継銀行が保有する資産として適当であるか否かの判定を行うよう求めるものとする。
 内閣総理大臣は、前項の規定による求めがあったときは、円滑な業務承継を図る観点及び承継銀行の業務の健全かつ適切な運営を図る観点から、同項の判定を行うものとする。
 内閣総理大臣は、前項の判定を行うための基準をあらかじめ定め、これを公表しなければならない。
 前項の基準は、第2項の判定の対象となる債権に係る債務者の債務の履行状況及び当該債務者の財務内容の健全性に関する基準を含むものでなければならない。

(承継銀行の設立等)
第29条  機構は、第27条第1項又は第2項の規定による同条第1項第1号に掲げる決定があったときは、当該決定に係る出資の内容について内閣総理大臣の承認を受けて、平成十三年三月三十一日までに、承継銀行となる株式会社の設立の発起人となり、及び当該設立の発起人となった株式会社を子会社として設立するための出資をしなければならない。
 機構は、前項に規定するほか、承継銀行に対する出資を行おうとするときは、内閣総理大臣の承認を受けなければならない。
 内閣総理大臣は、前2項の承認を行うための基準をあらかじめ定め、これを公表しなければならない。
 機構は、第1項又は第2項に規定する出資をしたときは、速やかに、その内容を内閣総理大臣に報告しなければならない。

(承継銀行の経営管理)
第30条  機構は、承継銀行が次に掲げる事項を適確に実施できるようその経営管理を行わなければならない。
 第27条第1項又は第2項の規定による同条第1項各号に掲げる決定があったときは、当該決定の対象とされた被管理金融機関から業務を引き継ぐため営業の譲受け等を行うこと。
 第28条第2項の規定により承継銀行が保有する資産として適当であると判定された資産を引き継ぐこと。
 資金の貸付けその他の業務の実施に際しては、次項に規定する指針に従うこと。
 機構は、承継銀行の資金の貸付けその他の業務についての指針を次の各号に定めるところにより作成し、内閣総理大臣の承認を受けた後、公表しなければならない。
 当該指針は、資金の貸付けその他の業務の暫定的な維持継続を図るという承継銀行の目的を踏まえ、第28条第3項に規定する基準との整合性に配慮しつつ、承継銀行の業務の健全かつ適切な運営を確保する観点に立って作成されるものであること。
 当該指針は、承継銀行が資金の貸付けその他の業務のうち機構の指定する取引について機構の承認を受けて行うことを内容として含むものであること。
 機構は、承継銀行に対し、その経営に必要な指導及び助言を行うことができる。
 機構は、承継銀行の経営管理の円滑な実施等のための人材の確保に資するため、法務、金融、会計等に精通している者に関する情報収集を行わなければならない。

(経営管理の終了等)
第31条  機構は、承継銀行が最初に業務を引き継いだ被管理金融機関に対する管理を命ずる処分の日から一年以内に、次に掲げる措置を講ずることにより当該承継銀行の経営管理を終了しなければならない。ただし、やむを得ない事情によりこの期限内に当該経営管理を終了することができない場合には、一年ごとに二回までを限り、この期限を延長することができる。
 当該承継銀行の合併(当該合併後存続する法人又は当該合併により設立された法人が機構の子会社でないものに限る。)
 当該承継銀行の営業の全部の譲渡
 当該承継銀行の株式の譲渡その他の処分(当該処分により当該承継銀行が機構の子会社でなくなるものに限る。)
 株主総会の決議による当該承継銀行の解散
 機構は、前項本文の規定による経営管理の終了又は同項ただし書の規定による期限の延長をしようとするときは、内閣総理大臣の承認を受けなければならない。
 機構は、第1項の規定により承継銀行の経営管理を終了したとき又は承継銀行(承継銀行であった銀行を含む。)の株式の譲渡その他の処分(同項第3号に掲げるものを除く。)を行ったときは、速やかに、その旨を内閣総理大臣に報告しなければならない。

(協定)
第32条  機構は、承継銀行と次に掲げる事項を含む協定(以下この章において「協定」という。)を締結するものとする。
 協定を締結した承継銀行(以下「協定承継銀行」という。)は、第30条第1項各号に掲げる事項を実施すること。
 協定承継銀行は、機構が当該協定承継銀行の資産の買取りを行うことを機構に申し込むことができること。
 協定承継銀行は、次条第1項に規定する債務の保証の対象となる資金の借入れに関する契約の締結をしようとするときは、当該締結をしようとする契約の内容について機構の承認を受けること。
 機構は、協定を締結したときは、直ちに、その協定の内容を内閣総理大臣に報告しなければならない。

(資金の貸付け及び債務の保証)
第33条  機構は、協定承継銀行から、協定承継銀行の業務の円滑な実施のために必要とする資金について、その資金の貸付け又は協定承継銀行によるその資金の借入れに係る債務の保証の申込みを受けた場合において、必要があると認めるときは、当該貸付け又は債務の保証を行うことができる。
 機構は、前項の規定により協定承継銀行との間で同項の貸付け又は債務の保証に係る契約を締結したときは、直ちに、その契約の内容を内閣総理大臣に報告しなければならない。

(損失の補てん)
第34条  機構は、協定承継銀行に対し、協定の定めによる業務の実施により協定承継銀行に生じた損失の額として政令で定めるところにより計算した金額の範囲内において、当該損失の補てんを行うことができる。ただし、当該損失の補てんを行うことが適当でない場合として政令で定める場合は、この限りでない。

(報告の徴求)
第35条  機構は、この章の規定による業務を行うため必要があるときは、承継銀行に対し、協定の実施又は財務の状況に関し報告を求めることができる。

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