第6章 特別公的管理(第36条―第52条)/金融機能の再生のための緊急措置に関する法律
(平成十年十月十六日法律第132号)
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最終改正:平成一五年四月九日法律第28号
第6章 特別公的管理
(特別公的管理の開始の決定)
第36条
内閣総理大臣は、銀行がその財産をもって債務を完済することができない場合その他銀行がその業務若しくは財産の状況に照らし預金等の払戻しを停止するおそれがあると認める場合又は銀行が預金等の払戻しを停止した場合であって、次に掲げる要件に該当すると認めるときは、当該銀行につき、特別公的管理の開始の決定(以下「特別公的管理開始決定」という。)をすることができる。
一
当該銀行について営業譲渡等が行われることなく、当該銀行の業務の全部の廃止又は解散が行われる場合には、次に掲げるいずれかの事態を生じさせるおそれがあること。
イ 他の金融機関等の連鎖的な破綻を発生させることとなる等により、我が国における金融の機能に極めて重大な障害が生ずることとなる事態
ロ 当該銀行が業務を行っている地域又は分野における融資比率が高率である等の理由により、他の金融機関による金融機能の代替が著しく困難であるため、当該地域又は分野における経済活動に極めて重大な障害が生ずることとなる事態
二
この章に定める特別公的管理以外の方法によっては前号イ又はロに掲げる事態を回避することができないこと。
2
内閣総理大臣は、前項の規定により特別公的管理開始決定をしたときは、内閣府令で定めるところにより、これを公告しなければならない。
第37条
内閣総理大臣は、銀行がその業務又は財産の状況に照らし預金等の払戻しを停止するおそれが生ずると認める場合であって、次に掲げる要件に該当すると認めるときは、当該銀行につき、特別公的管理開始決定をすることができる。
一
当該銀行について営業譲渡等が行われることなく、当該銀行の業務の全部の廃止又は解散が行われる場合には、前条第1項第1号イに掲げる事態を生じさせるおそれがあり、かつ、国際金融市場に重大な影響を及ぼすこととなる事態を生じさせるおそれがあること。
二
この章に定める特別公的管理以外の方法によっては前号に掲げる事態を回避することができないこと。
2
前条第2項の規定は、前項の規定により特別公的管理開始決定をした場合について準用する。
(特別公的管理銀行の株式の取得の決定)
第38条
内閣総理大臣は、特別公的管理開始決定と同時に、機構が当該特別公的管理開始決定に係る特別公的管理銀行の株式を取得することを決定するものとする。
2
内閣総理大臣は、前項の規定による決定をしたときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を機構及び当該特別公的管理銀行に通知するとともに、これを公告しなければならない。
(株式の取得等)
第39条
前条第2項の規定による公告があった場合には、特別公的管理銀行の株式は、当該公告があった時(以下「公告時」という。)に、機構が取得する。
2
前項の規定により機構が取得した株式(以下「取得株式」という。)に係る株券は、公告時において無効とする。
3
第1項の規定による株式の取得については、商法第205条第1項及び第206条第1項の規定は、適用しない。
(株式の対価)
第40条
株価算定委員会は、公告時における当該特別公的管理銀行の純資産額を基礎として、内閣府令で定める算定基準に従い、取得株式の対価を決定するものとする。
2
内閣総理大臣は、前項の算定基準を定めたときは、これを公示するものとする。
3
第38条第2項の規定は、第1項の規定により取得株式の対価を決定した場合について準用する。
(株式の対価の支払の請求)
第41条
公告時において特別公的管理銀行の株主(端株主を含む。)であった者(以下「旧株主」という。)は、前条第1項の決定があったときは、機構に対し、取得株式の対価の支払を請求することができる。
2
第39条第2項の規定により無効とされた株券の占有者は、公告時における適法な所持人と推定する。
3
第1項の規定による取得株式の対価の支払方法その他取得株式の対価の支払に関し必要な事項は、政令で定める。
(担保権の消滅等)
第42条
第39条第1項の規定により機構が特別公的管理銀行の株式を取得したときは、当該株式を目的とする質権その他の担保権は、消滅する。
2
前項の場合において、これらの権利は、前条第1項の規定により旧株主が受けるべき取得株式の対価に対しても行うことができる。ただし、その支払の前に差押えをしなければならない。
(政令への委任)
第43条
前条に定めるもののほか、取得株式につき質権その他の担保権を有する者その他の政令で定める関係人がある場合における取得株式の対価の支払について必要な事項は、政令で定める。
(旧株主等に周知させるための措置)
第44条
機構は、第38条第2項の規定による公告があったときは、内閣府令で定めるところにより、同条第1項の規定による決定の内容その他内閣府令で定める事項について、旧株主その他関係人に周知させるため必要な措置を講じなければならない。
(特別公的管理銀行の役員の選任及び解任の特例)
第45条
機構は、商法第254条第1項(同法第280条第1項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、内閣総理大臣の指名に基づき、特別公的管理銀行の取締役及び監査役を選任することができる。この場合において、特別公的管理銀行の取締役又は監査役の変更の登記の申請書には、指名及び選任を証する書面を添付しなければならない。
2
機構は、商法第257条第1項(同法第280条第1項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、内閣総理大臣の承認を得て、特別公的管理銀行の取締役又は監査役を解任することができる。
(特別公的管理銀行の報告義務)
第46条
特別公的管理銀行は、特別公的管理開始決定の後遅滞なく、次に掲げる事項を調査し、内閣総理大臣に報告しなければならない。
一
特別公的管理銀行について特別公的管理開始決定が行われる状況に至った経緯
二
特別公的管理銀行の業務及び財産の状況
三
前2号に定めるもののほか、内閣府令で定める事項
四
その他必要な事項
2
内閣総理大臣は、特別公的管理銀行に対し、前項の規定による調査及び報告に関し必要な措置を命ずることができる。
(経営合理化計画の作成等)
第47条
特別公的管理銀行は、内閣府令で定めるところにより、経営合理化計画を作成し、内閣総理大臣の承認を得なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2
前項の経営合理化計画(以下この条及び第49条第1項において「計画」という。)には、次に掲げる事項を定めなければならない。
一
特別公的管理銀行の資金の貸付けその他の業務の実施に係る方針
二
特別公的管理銀行の業務の整理及び合理化に係る方針
三
その他内閣府令で定める事項
3
内閣総理大臣は、必要があると認めるときは、特別公的管理銀行に対し、計画の変更を命ずることができる。
(特別公的管理銀行の業務)
第48条
特別公的管理銀行は、資金の貸付けその他の業務を行う基準を作成し、内閣総理大臣の承認を得なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
(報告又は資料の提出等)
第49条
内閣総理大臣は、必要があると認めるときは、特別公的管理銀行に対し、その業務及び財産の状況、計画の実施の状況等に関し報告又は資料の提出を求めることができる。
2
預金保険法第37条第3項の規定は、特別公的管理銀行の取締役、監査役及び支配人その他の使用人並びにこれらの者であった者について準用する。
(特別公的管理銀行の経営者の破綻の責任を明確にするための措置)
第50条
特別公的管理銀行は、その取締役若しくは監査役又はこれらの者であった者の職務上の義務違反に基づく民事上の責任を履行させるため、訴えの提起その他の必要な措置をとらなければならない。
2
特別公的管理銀行の取締役及び監査役は、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならない。
(準用規定)
第51条
第24条の規定は、特別公的管理銀行が資本減少の決議をした場合について準用する。
(特別公的管理の終了)
第52条
内閣総理大臣は、平成十三年三月三十一日までに、機構又は特別公的管理銀行に次に掲げる措置を行わせることにより、この章に定める特別公的管理を終えるものとする。
一
特別公的管理銀行の営業の譲渡
二
特別公的管理銀行の株式の譲渡その他の処分
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